
CBT試験の導入手順とは?初めての運用でも安心の準備ガイド
資格・検定試験のCBT(Computer Based Testing)化が進む中、多くの試験主催者が導入を検討しています。本記事では、CBT試験のメリットや導入の流れ、事前準備のポイントをわかりやすくご紹介します。
CBT試験とは?メリットと背景
CBT試験(Computer Based Testing)とは、試験会場に設置されたパソコンを使って受験する方式です。近年、紙試験からの移行が進む理由として、以下のメリットがあります。
試験結果の迅速な判定・通知
試験終了と同時に自動採点が可能。結果を即時に確認できる場合もあります。
会場運営の効率化
印刷・搬入作業が不要になり、監督者の負担も軽減。小規模会場でも柔軟に運用可能です。
紙資源削減・環境負荷の軽減
受験票や案内はメールやマイページで確認でき、紙の使用量を大幅に削減できます。
不正対策機能の活用
①ブラウザアクセスや他アプリの制限でカンニング防止
②コピー&ペーストやスクリーンショットの制限で情報漏洩防止
注意点:ネットワークやPC環境のトラブル、受験者のITリテラシーによる操作ミスなどが発生する可能性があります。事前準備やテスト環境の整備が重要です。
CBT試験導入前に検討すべきこと(事前準備)
CBT試験を導入する際には、事前に以下のようなポイントを整理しておくことが大切です。
対象試験の選定
すべてをCBT化するか、一部のみかを決定。例:一次試験はCBT、二次試験は従来形式
試験問題の形式
記述式・択一式・画像・動画・ドラッグ&ドロップなど、システム対応の可否を確認。
受験者属性とITリテラシー
年齢層や職業、操作慣れを把握。模擬試験サイトの提供や直感的なUI設計が有効。
在宅受験(IBT)との併用検討
自宅や会社から受験が可能なIBT試験(Internet Based Testing)を併用するかを検討。受験環境によるトラブルに備え、テストとサポート体制の整備が必要。
不正防止策とセキュリティ要件
受験者認証、通信制御、ログ管理など、多角的な対策で公平性を確保。
参考:詳しい対策は<オンライン試験のリスクを徹底対策!安全な試験運用のポイント>をご覧ください。
CBT試験導入のステップ
ステップ1:要件定義・運用設計
試験目的、受験回数、合否基準、再受験ルールの決定
受験者数・属性、出題形式、会場PC・ネットワーク・周辺機器・監督体制の設計
ステップ2:システム選定・開発
CBTプラットフォームの選定(既存サービスか自社開発か)
試験問題のデジタル化(ランダム出題、問題バンク管理など)
セキュリティ・ログ管理の確認
ステップ3:検証・運用リハーサルの実施
システムテスト・使いやすさの確認
Q&A・マニュアル・サポート体制の準備
不具合の修正と必要に応じた再リハーサル
ステップ4:本番運用開始
入室から退室までのスケジュール確定
受験者案内(ログイン方法・持ち物・注意事項)
トラブル対応体制の整備とスタッフ共有
まとめ
CBT試験は、スピード・効率・セキュリティ・環境配慮の面で紙試験にはない多くのメリットを備えています。一方で、システム導入だけではなく、運用設計や受験者対応までを含めた入念な準備が欠かせません。
導入にあたっては、試験の特性や受験者の属性、運用体制に応じた段階的な計画が重要です。当社では、紙試験の運営経験とCBT・IBT対応の実績を活かし、導入から本番運用まで一貫してサポートしています。安心・確実な試験運営を検討される際は、お気軽にご相談ください。