
知らないと損! 郵便料金をお得にする方法まとめ
2024年10月に郵便料金が値上げされました
2024年10月より、日本郵便の郵便料金が改定されました。
はがきの料金は85円、封書(定形郵便物)はついに3桁となる110円に引き上げられました。また、封書(定型外郵便物)も、50g以内は140円となり、これまでの料金から引き上げられています。
このように、封書やはがきの基本料金が値上げされたことで、企業にとって郵送コストの負担がこれまで以上に大きくなっています。
特に、請求書や案内状など、通数が多い企業様では影響が無視できません。たとえば、毎月1,000通以上の請求書を発送している場合、わずかな料金の違いでも、年間では数万円以上のコスト増につながります。
このような背景から、郵便料金を少しでも抑える工夫がますます重要になっています。
そこで今回は、少しでもコストを抑えるための方法をご紹介します。
普通郵便で使える割引制度/その他のお得な郵送方法
郵便料金をお得にする方法には、普通郵便の範囲内で割引を受ける方法と、普通郵便以外の方法を利用するものがあります。
まずは、普通郵便を利用した方法をご紹介し、その後、さらにお得に利用できる郵便サービスについて説明します。
普通郵便で使える割引制度:①区分郵便物
郵便物をあらかじめ郵便番号や配達地域など、いわゆる郵便区番号ごとに仕分けた状態でまとめて差し出すことで、日本郵便の作業負担が軽減される分、料金が割引される仕組みです。定形郵便物、定形外郵便物およびはがきが対象です。
形状、重量および取り扱いが同一の郵便物を、同時に2,000通以上差し出す場合、1通あたりの料金が通常より割安になります。
その他にも、配達までに3日~7日程度の余裕を持たせられる場合や、同時に5万通以上を地域区分局等に差し出す場合はさらに割安になります。
大量発送を行う企業様にとって、区分郵便物の制度は有効なコスト削減手段です。
▼参考リンク
区分郵便物 - 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/service/discount/kubun.html
普通郵便で使える割引制度:②広告郵便物
郵便物(手紙またははがき)のうち、差出人自身の「商品の広告」、「役務の広告」、「営業活動に関する広告」を目的とし、同一内容で大量に作成された印刷物として認められたものの料金を割り引きます。デパート、スーパーなどのバーゲンセールのご案内や、スポーツクラブなどの会員募集のご案内などが対象となります。差出通数などの条件に応じて、8%~43%の割引が適用されます。※他の制度との併用も含む
基本割引率は、「差し出しの都度割引(1回の差出通数に対する割引率)」と、「月間割引(一か月間の差出通数に対する割引率)」に分かれており、「差し出しの都度割引」の場合は2,000通以上、「月間割引」の場合は10,000通以上となります。
広告郵便物の利用には、事前の承認等、一定の条件を満たす必要がありますので、あらかじめ郵便局に確認すると良いでしょう。
▼参考リンク
広告郵便物 - 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/service/discount/ads.html
普通郵便で使える割引制度:③バーコード付郵便物
一定の条件を満たす手紙(定形郵便物)およびはがきに、所定のバーコード(カスタマーバーコード)を記載した郵便物の料金を割り引きます。
形状、重量および取り扱いが同一のもので、同時に1,000通以上差し出す必要があります。
広告郵便物・区分郵便物の割引と併用が可能です。併用する場合、3%の割引率が加算されます。
▼参考リンク
バーコード付郵便物 - 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/service/discount/barcode.html
普通郵便で使える割引制度:④郵便区内特別郵便物
同一差出人から差し出される定形郵便物または定形外郵便物で、同時に100通以上差し出す等の条件を満たし、同一の郵便区(集配郵便局ごとに定められている配達区域)内のみでその引き受けおよび配達を行う郵便物を、割安な料金でお届けする制度です。
郵便区内特別郵便物の料金は、特別料金(1)から特別料金(4)までの4種類があります。各料金の主なご利用条件は日本郵便のHPにてご確認いただけます。
▼参考リンク
郵便区内特別郵便物 - 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/service/discount/shinai.html
その他のお得な郵送方法:①ゆうメール
ゆうメールは、1kgまでの冊子状の印刷物やCD・DVDを安価にお届けできるサービスで、普通郵便よりも料金が安く設定されています。
広告物、カタログ、パンフレットなどを発送する際には、ゆうメールを活用することでコストダウンが可能です。
料金は重量帯で異なっており、150g以内は180円、上限の1kg以内は360円となります。普通郵便(定型外郵便物)の場合、150g以内は270円※、1kg以内は750円※のため、ゆうメールのほうがお得に発送することができます。
※規格内料金の場合(長辺34cm以内、短辺25cm以内、厚さ3cm以内および重量1kg以内)
ただし、信書など、送付物の内容によっては利用できない場合があるため、事前確認が必要です。
▼参考リンク
ゆうメール - 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/service/yu_mail/index.html
その他のお得な郵送方法:②レターパック
レターパックは、A4サイズ・4kgまでの品物を、全国一律料金で発送できます。追跡サービスで郵便物の配達状況を確認できるサービスです。
レターパックには2種類あり、「レターパックライト」は郵便受けへお届けする郵便物のことで、厚さは3cm以内までの郵便物を送ることができます。1通あたり430円です。
一方、「レターパックプラス」は対面でお届けし、受領印又は署名をいただく郵便物のことで、梱包できれば厚さ制限はありません。1通あたり600円で、通常170円かかる交付記録郵便の料金が含まれているのも魅力です。
いずれも封筒に代金が含まれているため切手を貼る必要はなく、ポストに入る厚みならばそのまま投函することが可能と、手軽で便利なサービスです。
特にレターパックプラスには、前述のとおり交付記録郵便のオプションサービス料金170円が含まれており、追加料金なしで対面受け取りや記録の残る配達が可能です。レターパックライトも、うまく使い分ければ、普通郵便よりもスピーディーかつお得に送付することができます。信書などの重要書類や納品物の発送に適しており、コストパフォーマンスも高いサービスです。
▼参考リンク
レターパック - 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/service/letterpack/
封書とはがきの効果的な使い分け
封書と比べて、はがきは送料が安く抑えられるため、内容によっては積極的に活用することをおすすめします。封書(定型郵便物)は1通110円ですが、はがきは1通85円と、その差は25円です。特に一度に大量に差し出す場合、1通あたりのコスト差が積み重なり、大きな節約になります。
例えば、請求書を例に挙げてみましょう。請求書の明細数に応じて、「封書」と「はがき」を使い分ける方法があります。
明細数が少ない場合は「はがき」での発送に切り替えることで、大幅なコスト削減が見込めます。
なお、一口に「はがき」と言っても、情報量が多い場合や内容を目隠しして送りたい場合には、「圧着はがき」が効果的です。圧着はがきには、開き方や印字できるスペースの違いにより、「V型」と「Z型」の2種類があります。
・V型圧着はがきは、真ん中から二つ折りにして糊付けされており、開くとA4の半分程度の大きさ(2面分)になります。コンパクトながら、情報を隠して送れるため、明細やパスワード通知などに適しています。
・Z型圧着はがきは、Z字に三つ折りされる形で、表裏合わせて4面分の印字スペースが確保できるタイプです。より多くの情報を掲載できるため、明細が多い請求書や複数ページ相当の案内状などに向いています。
情報量や機密性に応じて、適切な圧着はがきを選ぶことで、コストを抑えながらも効果的な情報伝達が可能です。
一方、明細が多く複雑な内容を含む場合や、案内文などの同封文書が必須の場合は、封書の方が適切です。
案件や通知内容に応じて、「封書」と「はがき」を上手に使い分けることが、郵送コスト削減のカギとなります。
まとめ
郵便料金の値上げにより、これまで以上に発送コストへの対策が求められています。
普通郵便で使える割引制度に加え、ゆうメールやレターパックの活用、封書・はがきの使い分けなど、ちょっとした工夫で大きなコスト削減につながる可能性があります。
当社では、郵便物の最適な発送方法についてのご相談も承っております。「自社に合った発送方法がわからない」とお悩みの方には、最適な方法をご提案いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
※なお、記載している料金は2025年7月時点のものです。
料金は変更される可能性がありますので、最新の情報については公式ウェブサイトやお近くの郵便局でご確認いただくことをおすすめします。